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2011年6月 2日 (木)

静かなる決闘<黒澤明監督作品映画>

お勧め名作映画(洋画邦画)

【静かなる決闘】

日本映画
1949年公開
監督:黒澤明
主演:三船敏郎、志村喬

原作は「君の名は」で有名な菊田一夫の
「堕胎医」。

「静かなる決闘」は、
黒澤明監督が、東宝から大映に移り、
初めて撮った作品で、

この作品の主人公は、
緊急の手術の際にゴム手袋をぬいでメスを
ふるったため、患者の持っていた
梅毒菌に感染します。

どこまでもこの世の中の不条理と戦い続ける
この男の姿は、
戦後の焼け跡から立ち直りかけた
日本人にとって、それはこの時代の一つの理想の形を
表現しようとしたものでした。

黒澤明監督は絶望を克明に描くように、
理想を明確に表現しました。

三船敏郎が、心の底に隠していた
苦しみを吐露するという
クライマックス・シーン。

三船敏郎の目から、涙がこぼれ落ちた。

すると、カメラマンがボロボロと
涙をこぼし始めた。

カメラマンが涙をこぼすくらいだから、
このシーンの出来映えは心配ないだろう。
しかし、涙でファインダーが
のぞけなくなって失敗してしまったら、
元も子もない。

黒澤明監督はそう思って芝居も見ずに
カメラマンばかりを見つめていたという
エピソードは有名です。

<ストーリー>

昭和19年、前線の野戦病院に中田上等兵
が下腹部貫通銃創で運び込まれてきた。

手術は難行し軍医中尉・藤崎は焦燥のあまり
ゴム手袋をはずし素手でメスを執り、
指先を傷つけた。

そして彼が梅毒患者であることを知り、
自分も感染することを予知した。

復員した藤崎は、父の経営する病院に
勤務することになった。

6年も彼の帰還を待ち続けた許婚者の
美佐緒の愛情に応えたかったが、
梅毒感染の兆候を知った藤崎は
婚約解消をほのめかす。

元ダンサーの峰岸るいは男に捨てられ
自殺を図ったところを藤崎に救われ、
見習い看護婦として勤務することに
なった。
ある日、藤崎が密かにサンバルサン
で治療している現場を見たるい
は、彼の偽善を強くなじる。

通りがかりにこの会話を聞いた
父親は彼に真相を問いただした。

その話しを立ち聞きしたるいは初めて
藤崎の苦悩を知った。

ある日、藤崎は暴漢に襲われた
警官を往診したが、加害者が中田と
知って驚く。

新興会社の社長である中田は、
戦地での藤崎の忠告を守らずに
結婚し、妻の多樹子は彼の子供を
身ごもっていた。

藤崎は一度、病院に来るように勧めた。

不安になった中田は、藤崎の病院に
妻を伴ってやってきた。

診察の結果は中田の病気は重症であり、
妻もすでに感染していた。
藤崎は多樹子の体のためにも早急に
堕胎を決意し手術を始めた。

その結果は、病魔に冒された胎児の死
だった。

藤崎を非難する中田を見てるいの怒り
は爆発した。
「無責任な親からどんな子が出来たか
見るがいい!」。

中田は無惨な我が子の死体を見て、
ついに発狂してしまった。

藤崎への愛を断とうと悩み抜いた
美佐緒も、今は新しく再出発しようと
していた。

その頃、藤崎は、
自分も病いと戦いながら
不幸な人々を治療するため、
人々の中へ飛び込んで行く。

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